社員インタビュー質問例59問|採用広報で本音を引き出す質問設計
社員インタビュー質問例59問
社員インタビューの質問、毎回何を聞けばいいか悩みますよね。実は、優れた質問リストは単なる思いつきやコピペだけでは作れません。本当に必要なのは、採用広報の目的から逆算して「聞くべきこと」を設計する視点です。本記事では、候補者の心を動かす質問を設計する3つのステップを徹底解説。アイスブレイクから仕事の深掘りまで、そのまま使える質問例75選も用途別に紹介します。
ステップ1:質問の前に固めるべき「インタビューの骨格」3要素
質問リストを作り始める前に、まずインタビュー全体の設計図を明確にする必要があります。誰に、何を伝え、どう感じてほしいのか。この「骨格」が曖昧なままでは、どんなに良い質問をしても、当たり障りのない記事に終わってしまいます。以下の3つの要素を言語化しましょう。
1. 読者(ターゲット)は誰か?
「転職を考えている20代のエンジニア」「新卒で入社を検討している学生」など、読者像を具体的に設定します。ターゲットが明確になれば、彼らが何を知りたがっているか、どんな言葉なら響くかが見えてきます。
2. 伝えたい会社の魅力(メッセージ)は何か?
「挑戦を歓迎する文化」「ワークライフバランスの充実」「若手でも裁量権が大きい」など、今回のインタビューを通して最も伝えたい自社の魅力を一つに絞ります。このメッセージが、質問全体の背骨になります。
3. 読後感(ゴール)はどうありたいか?
読者が記事を読み終えた後、「この会社で働いてみたい」「自分のスキルが活かせそうだ」と具体的に感じてもらうことがゴールです。この読後感から逆算することで、必要なエピソードや情報の解像度が上がります。
ステップ2:骨格から作る!社員インタビュー鉄板質問例75選
インタビューの骨格が固まったら、具体的な質問に落とし込みます。ここでは7つのカテゴリに分けて、そのまま使える質問例を紹介します。自社のメッセージに合わせて取捨選択し、カスタマイズして活用してください。
カテゴリ1:アイスブレイク(信頼関係の構築)
- 本日はお時間いただきありがとうございます。緊張されていますか?
- 今日の朝は何をされてきたんですか?
- 最近ハマっていることや、休日の過ごし方を教えてください。
- オフィスで好きな場所はどこですか?
- 今日のインタビューで、どんなことを話したいと思っていますか?
カテゴリ2:過去(入社経緯・原体験)
- 弊社を知ったきっかけは何でしたか?
- 入社の決め手になったのは、どんな点でしたか?
- 他にどんな企業を検討されていましたか?
- 就職活動(転職活動)の軸は何でしたか?
- 学生時代はどんなことに打ち込んでいましたか?
- これまでのキャリアで、最も大きな転機となった出来事は何ですか?
- 前職ではどのようなお仕事をされていましたか?
- 入社前と入社後で、会社のイメージにギャップはありましたか?
- 当社の面接で、印象に残っている質問はありますか?
- 今の仕事につながる、原体験のようなものはありますか?
カテゴリ3:現在(仕事のやりがい・日常)
- 現在の所属部署と、具体的な仕事内容を教えてください。
- 典型的な1日のスケジュールを教えていただけますか?
- この仕事で、最もやりがいを感じるのはどんな瞬間ですか?
- 逆に、この仕事で大変なこと、難しいと感じることは何ですか?
- その困難をどのように乗り越えましたか?
- これまでで最も印象に残っているプロジェクトは何ですか?
- そのプロジェクトでのご自身の役割と、得られた学びを教えてください。
- 仕事をする上で、最も大切にしている価値観やルールは何ですか?
- 入社してから、ご自身が最も成長したと感じる点はどこですか?
- 現在の仕事を通じて、どのようなスキルが身につきましたか?
- リモートワークと出社は、どのようなバランスで活用していますか?
- 業務でよく使うツールやアプリは何ですか?
- 仕事で行き詰まった時、どのようにリフレッシュしていますか?
- 今、一番力を入れているミッションは何ですか?
- この仕事は、どんな性格の人に向いていると思いますか?
カテゴリ4:未来(キャリアプラン・目標)
- 今後、この会社で挑戦してみたいことは何ですか?
- 3年後、5年後、どのようなキャリアを歩んでいたいですか?
- ご自身の部署やチームの、今後の目標を教えてください。
- 個人的に、今後学習したいスキルや知識はありますか?
- 目標としているロールモデルは社内にいますか?どんな点に惹かれますか?
- この会社で実現したい、ご自身の夢やビジョンはありますか?
- どのような後輩に入ってきてほしいですか?
- 新しいメンバーを、どのように育てていきたいですか?
- 業界の未来について、どのように考えていますか?
- その中で、当社はどのような役割を担っていくべきだと思いますか?
カテゴリ5:価値観(パーソナリティ・原動力)
- 仕事のモチベーションの源泉は何ですか?
- どんな時に「自分はチームに貢献できた」と感じますか?
- 落ち込んだ時の、ご自身なりの立ち直り方を教えてください。
- 人生のバイブルのような、影響を受けた本や映画はありますか?
- 周囲からはどんな人だと言われることが多いですか?
- 尊敬する人物がいれば、その理由も教えてください。
- 成功体験よりも、失敗から学んだことの方が多ければ、そのエピソードを教えてください。
- 仕事とプライベートのバランスについて、どう考えていますか?
- あなたにとって「プロフェッショナル」とは何ですか?
- もし今の仕事に就いていなかったら、何をしていたと思いますか?
カテゴリ6:組織・文化(会社の魅力・チーム)
- 職場の雰囲気を一言で表すと、どんな言葉が思い浮かびますか?
- ご自身のチームは、どのようなメンバーで構成されていますか?
- チーム内でのコミュニケーションは、どのように取っていますか?
- 「これは自社ならでは」と感じる文化や制度はありますか?
- 上司や同僚との関係性で、印象的なエピソードがあれば教えてください。
- 社内でよく使われる「口癖」や「共通言語」のようなものはありますか?
- 入社して驚いた、ユニークな社内ルールはありましたか?
- 会社の好きなところを3つ挙げるとしたら何ですか?
- 逆に「もっとこうなったら良いのに」と思う点はありますか?
- 評価制度について、どのように感じていますか?
カテゴリ7:候補者へ(メッセージ)
- どのようなバックグラウンドを持つ人と一緒に働きたいですか?
- 候補者の方に、これだけは伝えておきたい、ということはありますか?
- 面接では、候補者のどんな点に注目していますか?
- 入社後のオンボーディングは、どのような形で行われますか?
- 最後に、この記事を読んでいる候補者の方へメッセージをお願いします。
ステップ3:AI時代だからこそ価値が出る「本音の深掘り」4つの技法
質問リストはあくまで「地図」です。インタビューの成功は、リストを消化することではなく、対話の中でいかに本音を引き出せるかにかかっています。近年、録音や文字起こしはAIが正確にこなしてくれます。だからこそ人間は、相手との関係構築や、その場でしか生まれない発見を促す「深掘り」に集中するべきです。
技法1:オウム返しで安心感を作る
相手の発言のキーワードをそのまま繰り返すシンプルな技術です。「この仕事は裁量権が大きいんです」と言われたら、「なるほど、『裁量権が大きい』のですね」と返します。これにより、相手は「自分の言葉が受け止められた」と感じ、より具体的に話す心理的な土壌ができます。
技法2:解釈をぶつけて言語化を助ける
相手の話を聞き、「つまり、〇〇を重視されているということでしょうか?」と自分の言葉で要約して投げかけます。もし解釈が合っていれば話は深まり、間違っていても相手が「いえ、どちらかというと△△です」と修正してくれます。この修正された言葉こそ、相手が本当に伝えたかった本質です。
技法3:情景質問で感情を呼び覚ます
「嬉しかったです」「大変でした」といった感情表現だけでは、読者の心は動きません。「その時、オフィスのどこにいましたか?」「最初にその報告を誰に、どんな言葉で伝えましたか?」など、映画のワンシーンを撮るように具体的な情景を質問します。すると、当時のリアルな感情や空気が自然と語られます。
技法4:「なぜ」を5回繰り返し、本質に迫る
ある事象に対して「なぜ?」を繰り返すことで、表面的な理由の奥にある根本的な価値観や動機にたどり着くことができます。ただし、詰問調にならないよう「それはどうしてだと思われますか?」など、表現を和らげる工夫が必要です。
フレーズ例:
- 「チームの風通しが良い」(発言)
- →なぜ①「なぜ風通しが良いと感じるのですか?」(具体的な行動を聞く)
- →なぜ②「なぜ毎週1on1をやるようになったのですか?」(制度の背景を聞く)
- →なぜ③「なぜ心理的安全性が重要だと?」(価値観を聞く)
やってはいけない!インタビューの質を下げるNG質問パターン
良かれと思ってした質問が、かえって相手の口を重くしてしまうことがあります。ここでは、特に採用広報で避けたいNGパターンを3つ紹介します。
NG1:調べればわかる「宿題未提出」質問
「御社の主力事業は何ですか?」など、ウェブサイトを見ればわかるような質問は、相手に「準備不足だ」という印象を与え、信頼を損ないます。基本的な情報はすべてインプットした上で、「公式サイトでは〇〇と拝見しましたが、現場の視点から補足すると、どのような特徴がありますか?」と、一歩踏み込んだ聞き方をします。
NG2:「はい/いいえ」で終わる質問
「今の仕事は楽しいですか?」のようなクローズドクエスチョンは、会話を途切れさせます。「今の仕事の、特にどのような点に楽しさややりがいを感じますか?」と、相手が具体的に語らざるを得ないオープンクエスチョンを使いましょう。
NG3:抽象的すぎる「丸投げ」質問
「今後の展望について何かあればお願いします」といった漠然とした質問は、相手を困惑させます。「〇〇さんが今担当されているプロジェクトをさらに発展させるとしたら、次にどんな一手を打ちたいですか?」のように、具体的な文脈を設定して質問することで、相手も考えやすくなります。
まとめ
優れた社員インタビューは、候補者の心を動かし、採用の強力な武器になります。最後に、本音を引き出すための要点をまとめます。
- 目的設定から始める:誰に、何を伝えたいのかという「骨格」を最初に固める。
- 質問は7カテゴリで網羅:過去・現在・未来・価値観など、多角的な質問で人物像を立体的にする。
- リストは地図と心得る:本番は質問の消化ではなく、相手との対話に集中する。
- 深掘りこそ人間の仕事:AIに記録を任せ、人間は解釈や情景質問で本音に迫る。
- NG質問を避ける:相手への敬意を払い、心理的安全性の高い場を作る。
※記事中の例文に登場する企業名・商品名・サービス名・数値は、理解を助けるための架空の例であり、実在のものとは関係ありません。
よくある質問
オンラインインタビューで特に気をつけるべきことは何ですか?⌄
対面よりも表情や反応が伝わりにくいため、意識的に1.5倍大きく頷いたり、笑顔を見せたりすることが重要です。また、音声のタイムラグで発言が被りやすいので、相手の話が完全に終わるのを待ってから話し始める「間」を大切にしましょう。冒頭で「音声はクリアに聞こえますか?」と確認することも信頼関係構築の第一歩です。
口下手で緊張している社員から話を引き出すコツはありますか?⌄
まずはアイスブレイクに時間をかけ、仕事と無関係な趣味や休日の話で場を和ませましょう。質問は「はい/いいえ」で答えられる簡単なものから始め、徐々にオープンな質問に移行します。相手が言葉に詰まったら、「それは〇〇という感じですか?」とこちらで言語化を助けるのも有効です。沈黙を恐れず、相手が考える時間を尊重する姿勢も大切です。
インタビューの質問は、事前にすべて相手に共有すべきですか?⌄
すべてを文章で送る必要はありませんが、話の大きな流れやテーマを箇条書きにした「インタビューのプロット」を事前に共有するのがおすすめです。これにより、相手も心の準備ができて当日の回答がスムーズになりますし、認識のズレも防げます。ただし、具体的な質問の文言まで共有すると、用意された答えになりがちなので、要点に留めるのが良いでしょう。